退院の準備
自分の場合、退院には以下の準備が必要でした。
・介護保険
40歳以上で、介護保険料を支払っている方で、特定疾病(脳血管疾患)が原因で要介護認定を受けたときに介護サービスを受けることができます。自分は入院100日で申請しました。自分は入院中に認定結果が出ました。この結果(要介護・要支援)をもとに介護の点数が決まり、自宅の手すりなどの工事や訪問リハビリの申し込みが1~3割負担でできるようになります。
申請書は自分で書くものですが、お金を払って病院に書いてもらいました。1ヶ月ほどで市の検査員か面接に来ます。「名前は?」「今日は何月何日ですか?」など簡単な会話をします。
・身体障害者手帳
身体障害のある人が各種の援護を受けるために必要な手帳です。病気から6ヶ月経ったので、主治医に「症状固定」と判断いただきました。よって身体障害者手帳の申請書と診断書を書いてもらいました。申請書は自分で書くものですが、お金を払って病院に書いてもらいました。診断書はPTリハビリの間に測定などを行いました。
・ケアマネージャー選定
ケアマネージャー(介護支援専門員)とは、介護保険の介護認定が出た後、要介護者や要支援者の人の退院後の暮らしのケアプランを設計してくれる人です。ケアマネジャーは要介護・要支援のランクによって担当が違う人の場合があります。自宅から最寄りの「地方包括センター」に連絡してケアマネージャーを依頼します。当事者は退院してから自宅でお会いし、契約します。
ケアマネージャーは定期的に会って状況などを話し合います。自宅の工事や訪問リハビリの病院も探してくれます。
・訪問リハビリ
退院後に自宅でリハビリを行いたい場合に契約します。ケアマネージャーが訪問リハビリを行っている病院を探してきてくれて、病院と契約します。負担は1~3割です。介護保険の認定レベルによりますが、入院時のリハビリは1日3時間などに対し、退院後の訪問リハビリは、要支援1だとせいぜい1週間に1時間、要支援2だと1週間に2時間です。リハビリは入院を延ばしてでも入院中にやった方がいいです。(当事者ほぼ全員の体験談)
・介護リフォーム工事
介護認定を受けた場合、自宅の介護リフォーム工事ができます。負担は1~3割、最大20万円です。介護認定を更新してもリセットされません。工事でなくても、一時的にレンタルで済むような手すりもあります。レンタルの負担は1~3割となります。回復したらいらなくなるだろう、というところを考えてみましょう。
自分の場合、最初は以下のようにしました。風呂場は人が密着するので購入するしかありませんでした。
工事 :玄関外の階段の手すり、自宅内の階段の手すり(片側)
レンタル:玄関内側の手すり、1階トイレ手すり
購入 :バスボード、シャワーチェア
半年後、調整で一部変更しました。トイレは工事で手すりを付けた方が安心ということで。バスボードは無くても浴槽に入れるようになりました。
工事 :玄関外の階段の手すり、自宅内の階段の手すり(片側)、1階トイレ手すり、2階トイレ手すり
レンタル:玄関内側の手すり、1階トイレ手すり
購入 :バスボード(未使用)、シャワーチェア
・運転免許
STのリハビリで検査、シミュレータでの実施検査を終え、主治医に診断書を書いていただきました。診断書などの資料は各都道府県の警察をご確認ください。
資料が揃ったら、所轄の免許センターへ電話し、事情を話して予約を取ります。このとき入院中だったので、退院後の日程を組みました。ちょうど免許更新の時期なので、一緒に更新することを言いました。
このとき私は間違えて県に電話してしまい、近所の免許センターへ掛け直すように言われました。。。ご注意を。(自分だけかな…)
予約日時に免許センターへ行き、右手右足で運転することを確認しました。AT限定になることも。
そしてシミュレータに乗り、簡単なテストをしました。画面に○○が出てきたらアクセルを踏んで、○○だったらブレーキを踏む。それが終わったら、画面が○○になったら右へハンドルを、○○になったら左へハンドルを回す。終わり。後は更新を普通に受けて免許を発行できました。
・復職届
復職に向けて話が出たのは、退院から3ヶ月ほど前です。この頃はまだ「退院」なんて分からなかったです。
他にも書きましたが、STのリハビリが順調に回復傾向なので主治医に相談したところ、職場の上司に提出物を確認することと、WAIS検査を行うように言われました。上司からは、会社のフォーマットに主治医からの診断書を書いてもらうよう言われたのと、産業医との面接を受けてほしいと言われました。同時に、復職日を決めてくれと言われたので、色々考えた結果、退院から4週間後にしました。産業医面談は退院から2週間後になりました。
WAIS検査は順調に終わり、しかも診断書にはWAISを書く欄が無いので無駄のようでしたが、主治医が「産業医に何か言われても、『WAIS検査をやって〇〇点でした』って言えば大丈夫だからw」と言われ、産業医面談のときには状況を聞かれたときに(何も聞かれてないのに)「WAIS検査をやって〇〇点でした」と言って「大丈夫ですね」と産業医に言ってもらいました。