電車に乗るということ
病気前は、自宅の最寄り駅まで徒歩7分。電車で都内まで乗り継いで、駅から徒歩5分の道のりでした。それが、杖歩きの自分は最寄り駅まで徒歩15分。退院直後は30分掛かってましたから、進歩したものです。
最寄り駅では、エレベーターから一番近い優先席に座ります。(最近は、同じところに座る人が結構いることが分かったので、端っこの方に行きます)
ホームでは杖で歩き、電車が来たら杖は「杖ホルダー」に格納して右手を自由にします。
右、もしくは左のドア内の手すりを握り、右足、左足と乗ります。あとはつり革を使って優先席に辿り着き、端っこに座ります。
下りるときは、座ったまま右手でつり革を掴んで立ち、右のドア内の手すりを握って左足、右足と下ります。段差があるので、階段の下りる手順と同じです。右の手すりが空いてない場合は、左のドア内の手すりを右手で握って、右足、左足と下ります。(こちらは自分のオリジナルです)
最初はゆっくりでしたが、だんだん臨機応変にできるようになりました。
これは、常磐線(上野東京ライン)の東京駅。ここ、8号車の前の方に乗ると、エレベーターがあるので便利です。
優先席がどこにあるのか、知っておく必要があります。

エスカレーターは、最初は怖くて乗れませんでした。しばらくはエレベーターでした。
私は左片麻痺なので、右側を持ちます。混んでると、右側は歩く人がいるので迷惑になります。。。空くのを待って乗ります。(大阪は反対ですね)
上るときは、右手で手すりを持ってから右足、左足を乗せます。タイミング、難しいですね。
下りるときも順番は同じです。健康な足から乗せるのがミソです。

「脳フェス」でもらったキーホルダー。エスカレーターで後ろの人に見せる。
左麻痺にはかなり便利。よく考えたなぁ。

バリアフリー情報
電車に乗るときは、駅のホームを調べて行きます。Google検索で「○○駅」「バリアフリー」と検索すると「駅構内図・バリアフリー情報(○○駅)」と上位に出てきます。
以下は、「JR我孫子駅」のバリアフリー図です。(すみません、ローカルで…)
主に、エレベーター・エスカレーターはどこにある?を確認します。次の乗り継ぎ駅でも確認するようにしています。

あとは、駅に行くたびにメモを取っています。
特に、優先席は車両の上り側(1両目は下り側)に多いので、その位置を押さえておき、エレベーター・エスカレーターに近いところを狙います。
グリーン車
私が退院して1年、電車で感じたこと。それは、
グリーン車は乗った方がいい
ということです。車椅子の方はJRが「JRおでかけネット」というサービスがありますが、杖の人はいろいろ優先席や乗り換え位置を考えても、優先席はあくまで優先席で、誰もが譲ってくれるわけではありません。また、混雑の中、譲ってくれた方には後ろめたく感じてしまいます。自分が優先席の前に立って迷惑に感じる人もいると思います(あくまで個人の感想です)。
わざわざ他人とメンドクサイことを考えなくても、少し高いですがお金を払って解決しましょう。
特急に乗るのも、時間を無駄にせず快適な空間を得ることができます。
グリーン車は首都圏だけです。東海道線や常磐線などの4・5号車にあります。乗り方はこちらをどうぞ。
長距離の場合はとことん下見
両親の住んでいる場所は、安曇野方面です。
行き方は2通りあり、
①新宿~(特急あずさ)~松本~(大糸線)~穂高 と
②上野~(長野新幹線)~長野~(篠ノ井線)~明科
です。
①は小さい頃から祖父のところに行った経路で、新幹線は長野オリンピックの前にできた経路ですね。両親が移住して、使うようになりました。
私は我孫子市居住なので、どちらも乗り換えが結構あります。
①の場合、我孫子~日暮里~新宿など、常磐線から山手線で新宿に向かうのが一般的ですが、山手線が混むのが難点。駅の乗り換え経路も遠いです。
私は乗り換えの容易さを考えて
①我孫子~(上野東京ライン)~東京~(中央線快速)~新宿~(特急あずさ)~松本~(大糸線)~穂高
を選びました。帰りはその反対で帰ってきますが、立川で同じ番線で中央線快速に乗り換えられるかな、なんて思っています。
②は大丈夫ですね。えきねっとではあずさの方がお得なことが多いですが、時間を考えると②ですね。
あずさは山道で時間が掛かるので、トイレが近くなりトイレの位置も重要です。
なので、長距離は色々なことを想定し、とことん下見が大事です。
鉄道案内のサイトで乗り換え時間を見て検索しています。
障害者割引を利用
障害者は、鉄道の割引があります。1種は障害者1名と介護者1名が半額、2種は100キロを超える場合に障害者が半額になります。1種は自分一人だけのとき、2種は100キロを超えるかに注意が必要です。
自分は1種なのですが、妻を介護者として二人で電車に乗ると、半額で乗れます。切符販売機にて子ども切符を2枚買い、駅員に切符2枚と手帳を見せれば通れます。改札を出ときも切符2枚と手帳を見せます。二人いるとどこまで行っても半額です。一人は100キロの場合に同じく子ども用切符を買って駅員に見せます。あとで出てきますが、えきねっとで切符を予約するときも、二人でも100キロ以上でも半額です。
また、JR東日本では「障がい者用Suica」というものがあります。1種のときにみどりの窓口で申請すると、駅員に見せるのが不要になります。障害者と回復で、同じ時間に、同じ駅の自動改札を通るとSuicaから半額が引かれます。

となると、どれくらい「同時に」改札を通るんだろう…という疑問もありますが、経験者に聞いたところ、1分くらいズレても大丈夫のようです。障がい者用Suicaは、基本的に1種の方用のSuicaで、二人同時に乗るとき以外は自分のモバイルSuicaを使っています。
JR東日本の場合、えきねっとに登録しておくと便利です。障害者手帳を連携すれば自分の登録内容で登録してくれます。1ヶ月前は抽選になりますが「トクだ値30%」など特急券割引もあります。連携していれば1種は二人分割引、100キロの場合は割引されます。
障害者は「障害者トクだ値〇%」とさらに割引があります。たまにJR日本で50%などもやってますので、サイトを覗いてみてください。元・鉄っちゃんだった自分も嬉しい割引で、「昔行けなかったあそこに行こうかな」「障害者も悪くないな」と思える瞬間です。
ただし、手帳申請が承認されてマイポータルに反映される必要があります。マイポータルへの繁栄は、手帳を承認して配布から2週間程度掛かります。また、私鉄や地方によって割引方法が違うことがありますのでご注意ください。

リゾートビューふるさと号。穂高駅にて。
障害者割引で、楽しい鉄道旅を。
終点が最適ではない
先日、我孫子から川崎へ行ったときです。
我孫子で上野東京ラインの品川行きに乗り、品川で東海道線に乗り換えました。
が、品川ではホームが異なり階段の上り下りが必要で、疲労とともに時間が掛かってしまいました。
上野東京ラインでは、終点の品川ではなく、東海道線への乗り換えが同じホーム・同じ番線となる、東京・新橋で乗り換えた方がいいです。
余談ですが、、、
グリーン券は、モバイルSuicaだと「我孫子~川崎」という風に、別区間でお得に買える(駅の自販機では、我孫子~上野、上野~川崎の2枚必要)のですが、乗り継いでグリーン車に乗る場合は、下りるときに一度、Suicaを頭の上のセンサーにかざして解除してください。
筆者は知らずに、次に乗った東海道線でセンサーにかざし、エラーのようになって他のお客さんに白い目で見られました。。。添乗員に説明したら、事無きを得ました。お気をつけを。