回復期のリハビリは、その名の通り、回復期病院に転院してからのリハビリとなります。
急性期で治療を受けて、病状が安定し始めた発症から1~2ヶ月後の状態を回復期といいます。 この回復期は、身体機能の回復や日常生活に必要な動作の改善が見込めると考えられています。
STのリハビリ(回復期)
回復期のSTは、また検査から始まりました。
高次脳機能障害で、注意障害の疑いがある、と言われました。注意障害は、気が散りやすく、集中力が続かない、一度に多くのことを処理できないことですが、疑いがある・・・そうなんだろうか。
一通り検査を終えると、リハビリに入りました。まず、麻痺した左側の顔の体操をしました。
この後のプリントをたくさん使ったので、ファイルにまとめています。

左側の頬を動かします。舌も、真っすぐ出したつもりでも麻痺側に逸れてしまうので、鏡をみて練習をしました。
また、舌も半分麻痺していて、「カ行」が言いづらくなっていました。そこで、「ペコぱんだ」という器具を使いました。これを、ご飯後の歯磨き後、奥歯で噛むトレーニングしました。
また、札幌で単語の発声練習をやっていたと話すと、じゃあこれもやりましょうということになりました。STのリハビリが終わっても、病室で自主練をやりました。


短い単語に慣れてくると、今度は短い文章を練習しました。
カ行はまだ難しいです。これも、病室の自主練と、STリハビリを待っているときに練習しました。

よく知ってる物語を読みます。この辺になると読むのが難しいので、頭に文字を浮かばせながら発声します。

最上級。ここまで来ると、読んだことのある本でも難しいです。

このような練習もかなり行ったのですが、STで一番効果があったのは、療法士さんとの会話です。
毎回、くだらないことを話して、つっかえないように練習していました。興奮して話すスピードが速くなり、つっかえてしまうのが弱点だったので、それを克服しようとしました。
あるとき主治医の先生が「政治家のように話してみれば?ゆっくり話しても聞き取れるよ」とアドバイスをくれたときがありました。そのイメージで練習してみました。
そのおかげで、失語症も分からないくらいになりました。会社の復職の面談のときも、診断書にあった「軽い失語症」を上司が心配していましたが、分からないよ、安心した、と言われてホッとしました。
また、「注意障害の疑い」については、追加の検査で症状が見つからなったということで、無くなりました。急性期リハビリのときから続けていた、「脳トレ」アプリで記憶力が回復していったのもあるのでしょう。今でもやっています。
その他のST
失語症のリハビリを主に書きましたが、STは他にもやりました。
「運転」と「復職」です。詳しくはリンク先を参照してください。